「…枢木スザク、ねえ」
はルルーシュに協力すると宣言してから、こうして延々とルルーシュのベッドで本を読みふけていた
「、隣の部屋を好きに使っていいと言っただろ そっちに行けよ」
「うーん、ちょっと寂しい」
明日も学校があるルルーシュはそろそろ寝たいところだが、が一向にどかないので仕方なくイスに座ってパソコンをしていた
は相変わらず本を一生懸命読んでいたが、何を思ったかばっと顔をあげてルルーシュを見た
「ねえ!そういえば、あたしも学校行きたい!」
「は?」
何を言い出すかと思ったら…とルルーシュは一瞬頭をかかえるが、ここにいてへたな事をされるよりかは、
自分の目の届くところに置いておきたいと思ったルルーシュ
ルルーシュは、大きな目をきらきら輝かせているを見ると「そうだな」と言った
「本当?!」
「ああ、だが手続きとかがあるだろう?」
「そこら辺はルルーシュがなんとかして下さい」
そう言うと、はまた本を読み始めた
「お前なあ…「使える駒はなるべく近くに置いておきたいでしょ」
の意外な発言にルルーシュは目を見開いた
「あれ、違う?」
「え、いや…を駒だとは…」
「いいよ、ルルーシュの計画ならあたしも駒になってあげる」
はにっと笑うと、分厚い本をいくつか持って部屋を出た
「…まったく、読みづらい女だ…」
ルルーシュはのいなくなった部屋でぽつりとそう吐いた
*
次の朝、自室でルルーシュは学校へ行く支度をしていた
そして制服を着た時、ルルーシュの部屋のドアが開く
「…」
ドアの向こうには、昨日ナナリーに借りた薄桃色のパジャマを着たが眠そうに目をこすりながら立っていた
「学校…?」
「ああ、今日はにもやってもらう事があるから、ここからは俺が指示するまで出るな」
「うん」
ルルーシュはの横を通り過ぎて、ナナリーのいる部屋まで行こうとした
しかし、袖をぐんと引っ張られて行くてを阻まれた
「…なんだよ、」
「いってらっしゃい」
はそれだけ言うと、自室に戻っていった
ルルーシュはその場できっかり5秒固まると、心なしか顔を赤らめた
は自室に戻ると、パジャマを脱ぎ捨てルルーシュに貸してもらった(ナナリーの服では動きづらいので)
水色の長袖のTシャツとジーンズに着替えた
幾分動きやすくなった格好で部屋を出たはどうしても外に出たかったが、今度こそルルーシュとの約束を護るべく、
外には出ないで窓から学校の様子を眺める事にした
見ると、大勢の生徒が体育館らしきところからわらわら出てくるようだった
授業はやらないのか、とは肘をついてそれを眺める
「あ、ルルーシュ」
生徒のほとんどが帰っていくなか、渡り廊下にはルルーシュと2人残っていた
一人は外ハネしている髪の毛の少年、もう一人はすらっとした体系の栗色の長い髪の毛の少女だった
会話は聞こえないが、少女は何やらルルーシュと少年に怒っている様だった
「まったく、可愛い子を怒らすなよなあールルーシュも」
はひとりくすくすと笑って、ルルーシュ達から少し離れたところを歩いている少女を見た
「あれ、あの子って昨日ルルーシュと一緒にいた子だよね?」
誰もいない部屋では独り言をぶつぶつと口に出していた